スタローンとシュワちゃんの二大巨頭に楔を打ち込んだ名作 ★★★★★ 90点(100点満点)
既に公開から約20年かと考えると、とても感慨深いモノがあるね。僕も歳をとったなぁと。ブルース・ウイルスも若い、ハゲてない。多くのアクション映画で後に鍛えられたせいか、今よりも線が細い気がする。
「ダイ・ハード」より以前のアクションといえば、アーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスタ・スタローン、この二人である時期ハリウッドの人気を二分していたと言っても過言ではないですな。二人の特徴は、筋肉・筋肉・筋肉。圧倒的な強さで敵をなぎ倒すのがそのスタイル。この二人の台頭である意味マンネリ化していたアクションに新風を吹き込んだのがこの「ダイ・ハード」。
「ダイ・ハード」は以前のアクションモノと比べると、主人公が弱いw 弱いというのは適切な言葉でないかもしれないけれど、少なくとも等身大の人間で、超越した力は持っていない。しかも、なんだかいつもぶつくさ呟いていて、あまりかっこいいことがない。ファッションもランニングにズボンに裸足だし。
この映画で言えば、主人公のマクレーンはニューヨークの刑事、銃器の扱いが一般人より慣れているとはいえ、プロのテロリストに本来かなうはずもなく、どこでそれを補わなければならない。どこで埋めるかと言えば頭脳になる。シュワちゃんスタローンの二人には悪いが、二人のアクションには知性はなかった。この知性が、以前はなかった敵との駆け引きを生み出している。そのような違いが全体的に、これまでのアクションよりも現実感を持たせることになっている。
▽▼ネタバレあり▽▼
舞台はロスアンジェルスの日系企業ナカトミ・コーポレーションのナカトミ・プラザ。80年代の日本との経済摩擦の真最中。今のハリウッドの敵がアラブ系なのと比べると、明確な敵でもなく表現も大人しめ。妙な家紋風味のロゴとかはほっとくとして、当時のハイテクビルでのテロリストとの闘いというキャッチフレーズだったけど、ハイテクビルか?記憶ではあのビルは20世紀フォックスの当時の新社屋だったと聞いた覚えがある。そりゃ、派手にドンパチできますわな。敵との戦いも、元から持っている拳銃一丁と、話の要所要所で敵から奪う自動小銃のみ。数で勝負だったアクション映画を、一人一人をいかに倒すか、質での勝負をする映画に仕上げている。それらのシーンも以前からのアクション映画に比べると決して派手ではない。しかしながら、戦闘についてそのプロセスまで見せることによって、臨場感を高めている。銃もただ撃つだけでなく敵から奪うところまで描いているし、警察の装甲車を対戦車ロケットで攻撃するときも、わざわざ運ぶところから設置して攻撃するところまで描いている。そうすることによって、迫りくる緊張を旨く演出しているんですな。
脇役も物語を盛り上げている、地元警官のアル、嫌なテレビレポーター、無能な警察の副本部長、FBIの二人のジョンソンに、リムジンの運転手。それぞれがストーリーに旨く組み込まれていて爽快で楽しい。やはりいい映画っていうのは、細かいところまで良くできていますな。何回見ても面白いし。
ランニングが似合う似合わないは、筋肉の量と体型だろうな・・・





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