東京タワー

「東京タワー?」「 オカンとボクと、時々、オトン?」「いいや、エロい方」★57点(100点満点)

 恋愛モノが嫌いなのは「やっかみでは?」というのはいい推測っす。でも必ずしもそれだけではない。この「東京タワー」の様に、恋する二人だけの世界を作り出して、他の迷惑を顧みないこと。別にモラリストな訳ではないけど、傍若無人な振る舞いをしてそれに感情移入が出来るわけでもなく、見ている側が取り残されるばかり。この映画はそんな典型的な作品だと思う。

 大学生と主婦、二組の行く末を描いたのが本作品。見た感想を言わせてもらうと、 あ り え な い 。主婦の黒木瞳の不倫相手が大学生の岡田准一。まあ、そりゃ黒木瞳のような主婦がいたら、大学生といえども危険な恋に走るのはわかる。だが、そんな主婦がどこいるんだ?

▽▼ネタバレあり▽▼


 年の差のある恋愛はあっても良いと思うし、実際にありえると思う。ただこの作品で主人公の二人に黒木瞳,岡田准一を起用するのには違和感がある。これはこの二人の問題というよりも映画全体の構成の問題。この映画の根底にあるのが、人間の奥底にドロドロと渦巻く汚いモノも含めて、綺麗なセットやシチュエーションと美形の俳優を使って全てを取り繕っているところにあること。この二人のエゴを、全て愛ということで良いわけをして、感動的なセットと魅力的な男女とさわやかなBGMを流せば全て洗い流されると思っていること。そうじゃないべ?制作者側はそれで上手く流せると思っているかも知れないけれど、受け取るこっちはモヤモヤ。どんなに綺麗な二人が、オシャレなレストランで食事をして、クラッシックコンサートでデートをして、一緒の時間を過ごしたところで、その行動は端から見るとドロドロとしたものですよ、と見ている側に突っ込ませてどうするのよ?

 対照的に松本潤と寺島しのぶのカップルはドロドロも含めて描かれているので、黒木&岡田のカップルよりもいい。あんまりジャニタレが好きではないので、松本でない方が良いと思ったが、大学生くらいの幼さを出せるのは松本が良いかも。コチラの方は寺島の演じる主婦のあまり幸せとは言えない日常生活のはけ口として不倫に走っている部分がリアルで妙に説得力がある。現実離れな不倫の話より、コチラのようなドロドロなくらいリアルな方が好感が持てる。

 黒木&岡田のの方は徹底的に綺麗路線。ここまで現実離れしていると、笑いすら起きてくる。最後は予想された方法で無理矢理なハッピーエンド。コチラとしては全く感情移入は出来ないけれど。

山下達郎の曲はいいね。あやうく制作者サイドの策略にのるところだった。

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