PLANET OF THE APES 猿の惑星

画面は綺麗になったけどこの物足りなさは・・・・・ ★★★ 62点(100点満点)

 カルト的映画「猿の惑星」のリメイク版「PLANET OF THE APES/猿の惑星」。基本的な部分は元の作品を踏襲しているが若干の変更も。原作者のピエール・ブールは第二次大戦中日本軍の捕虜となった経験からこの作品を作り出したと言われている。

 本作はティム・バートン監督により前作の独特なB級カルトSF映画からエンターテインメント大作に変貌させている。それが功を奏したかは正直微妙。元の作品を見たときの衝撃から比べるとエンターテインメント性が大きい分、その衝撃も薄らいでいるようにも思える。映像、特殊メイク、CGどれをとっても前作とは雲泥の差。前作(リメイク前版)なんて、ただの猿のマスクだったでしょw だけれども迫力がないんだよね。その設定に観る側の者が慣れてしまったというのはあるけど、今回の作品は単に今の人間界の話を猿に置き換えたって感じがする。人間贔屓の猿が動物愛護団体にかぶって見えた。

▽▼ネタバレあり▽▼


 今回の最大の問題点は一部アレンジが失敗しているところだと思う。ストーリーはほぼ同じなのだが、人間の存在が全く違う。前作の人間は話すことができず全く動物と同じ存在。人間が話すこともできない動物として扱われていることで見る者に衝撃を与えていたんですな。ただ、今回の人間は話すことができて、ただ単に統治者である猿に従う奴隷という存在になってしまってる。

 更にラストの方の古代遺跡に向かうシーンで、前作ではそこに壊れた自由の女神の残骸を登場させて、そこを未来の地球だと認知させ、将来の哀れな地球の姿を映し出すことによっても、見る者に衝撃を与えているんですな。だけど、本作はそれを登場させずに、一度主人公を宇宙に帰還させ地球に再突入させて絶望感を与えようとしている。でも、一度宇宙に脱出し時空を彷徨うことにより、あたかもパラレルワールド(平行世界)の話のようにしてしまっているんですな。なので、その衝撃を自分の未来と同一視できない観客が衝撃を受けられない事になってしまっている。ちょっとした違いだけど、大きな違い。

 そんな違いが、カルト的ファンを持つB級映画を、エンターテインメント的な作品に変えているんですな。でも、こっちの方が一般受けするとは思うけどね。

猿の動きだけはなかなか見事だねぇ。あの動きは練習したとか。疲れるべ。

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